ー今週のお題「忘れたいこと」ー
皆さんは黒歴史というものはあるだろうか。
きっとあるだろう。
かつては魔王だったり堕天使だった皆様もきっと今では立派に人間をやられていることと思う。
しかし,
どんなに人間に擬態したとて
残念ながら過去を消す事は出来ない。
これは古今東西万人に共通することである。
前述では厨二病というかわいらしい事象を例に挙げたが,消したい過去というのはそんなかわいらしいものだけではない。
例えるなれば,犯罪歴や裁かれなかった罪なんかが該当する。
どんなに償いをしたとしても,それがなかったことにはならない。
刑罰はあくまでも社会秩序を乱した罰,ペナルティであって
”とりあえず国家としてはこれで許す”
ということにするために必要なものでしかない。
簡潔に言うなれば刑罰とは社会に戻る為の禊であるのだ。
(この考えを絶対的応報刑論と呼ぶ)
だから,”国家”には許されるが
それは自分の罪が消えたという事を意味するわけではない。
あくまでも,”責任(報い)”を負うことはもうないよというだけ。
罪は消えないのだ。
どんなに罪を懺悔して償ったとしても,やったことが消えるわけではない。
罪の償いはあくまでも気休めにしか過ぎないのかもしれない。
しかし,贖罪が無意味であるとは思わない。
贖罪の心は更生に大いに貢献する。
後悔の念が再犯を防ぐのは想像しやすい。
だから,服役中に如何に贖罪の心を芽生えさせるというのは重要であると思う。
被害者の為だけでなく,加害者本人の今後の為にも贖罪や罪に対する後悔は必要なのだ。
贖罪の話にまで話が飛んでしまったので,話を戻そう。
どんな人も過去の所業に対する負債を抱えて生きている。
これは社会的には潔白な人も同様である。
罪を犯していない人はいない。
だから,
みんな何かしらの黒歴史とその負債を抱えて生きている。
それでもみんな,生きていくのだろう。